読みたい本はTwitterで見つかることが多いねこまにあです。
今回取り上げる「DIE WITH ZERO」もその一つ。
ただ、正直に言うと、周りの評価が良すぎて、期待値を高くしすぎたのか、
私が読んだときはそこまでの感動はなかったです。
もともと自分の考えに近かった、ということもあります。
ですが、
「今は我慢してお金を貯める(投資する)ことで将来に備えたい!」
と考えている人には新たな視点が得られる本だと思います。
内容の核は「今しかできないことにお金を使う」ということ
この本の核になっている主張は、
「今しかできないことにお金を使う」です。
今やりたいことがあって、
それができるお金もあるのに、
それでも将来のために、今お金を使うことを我慢しますか?
老後のため、というけど、老後にできることなんて限られてくるよ?
みたいな話です。
これね、若い時はそこまで思わなかったですけど、この歳になると、だんだん身に染みるんですよ…
前にできたことができなくなっていくんですよね。
・体力的な衰えや身体の変化
・物理的に自分のための時間が取れない
・興味の変化
など。
何でもいくらでも食べられたものは食べられなくなっていくし、
どんなに遊んでも寝なくても大丈夫だった体は、疲れがすぐ出るように。
若い時にお金がないから、で「我慢していた」ことは、
ある程度余裕が出た今はもう「できない」ことになってしまう。
家族がいれば、そもそも自分がやりたいことに使える時間なんて
ごくごくわずか…
つまり、
いつお金使うの??今でしょ!みたいな感じですかね。(古い)
注意したいのは、お金を湯水のように使え、と言っているわけではないこと。
ものごとにはやるのに適切な時期、というのもあるよね、という考えのもとに、
お金を理由にその時期を逸して、死ぬときに使いきれなかったお金が残るってなんか無駄じゃない?
っていうことが言いたいのですね。(たぶん)
楽しみを先送りしたら、それができる時期はもう二度と来ないかもしれない…!
私の感想や体験談など
今しかできない、とお金を使った経験は今大切な思い出になっている
私の場合、大学時代にした経験から、本書に書いてあるような価値観を形成できたことは
幸運だったと思っています。
アルバイトでためたお金で行った二度の海外旅行。
大学の長期休暇を利用しましたので、どちらも1ヶ月近く旅先に滞在できました。
当時、何年もかけてためた何十万というお金を、短期間で使ってしまうことに躊躇がなかったわけではありません。
奨学金ももらっていたので、このバイト代があれば返済を楽にできるかもしれない…と思ったことも。
でも、あれは間違いなく、あの時じゃないとできなかった経験だと思います。
今では1ヶ月一人旅するなんて時間的にまず無理ですし、
バックパックを背負ってユースホステルに泊まるなんて体力もあるかどうか…
その時に得た経験や出会いを思い出すと今でも心が潤いますし、
また行きたいな、というモチベーションにもなります。
本書では「記憶の配当」と呼んでいる現象ですね。
こうして、身をもってお金を使って得られることを理解していたので、
この本の主張はとてもすんなり受け入れられました。
これは個人的な考えですが、
「記憶の配当」が多い人の話って面白い気がします。
話の引き出しがすごく多くて聞いてて飽きない。
魅力的だな、と思います。
紹介されていた「タイムバケット」ゆる実践中。
適切な時期に適切にお金を使うために、「タイムバケット」という方法が紹介されています。
よく、「やりたいことリストをつくろう」というのは目にしますが、
タイムバケットは「それをいつやるか」にまで踏み込んだリストです。
先に述べたように、ものごとにはやるのに適切な時期がある。
やりたいと思いつつ、やらないままに過ぎてしまう機会損失を避けるために、
やりたいと思うことのリストアップと、
その時期をいつにするか(〇十代、とかざっくりでも)を決める、という作業です。
そうすることで、あのときやっておけば、という後悔を減らすことができるとのこと。
私もまだ30代ですし、すでに体力的な衰えはやや感じてはいるものの、きっと先は長い(はず)。
これからどんどんできることが少なくなっていくと考えると、
今からいつ何をしたいかぼんやりと考えておくのはいいかも、と思って、ゆるっと考えているところです。
今のところ、毎日その時食べたいと思うものが食べたい、が一番の願望です。(安上がり?)
まとめ
年金2000万足りない問題が注目されたりする中で
今は「どうやってお金を貯めるか」というノウハウが求められているように思います。
一方で、「どうやって使うか」も大事だよ、ということを論点にしたこの本を読むことは
人生をどう豊かにするか、を考えることにもつながる気がします。
今しかできないこと
今やると将来ずっと幸せになること
こういうことを先送りにし過ぎない、適切な時期にお金を使うということや、
お金を貯めること、使うことのバランスを再度考えるいいきっかけになりました。
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